生か、死か。その命を賭け、全てを手に入れろ。大戦末期、ドイツ中部の地方都市ミッターラントに突如姿を現した怪物“月硝子(ディブーム)”。同市に隔離された市民は、半世紀を経て、人間と怪物の戦いをギャンブル「生存賭博」として娯楽産業化した。賭けで生計を立てる少女、琉璃=A・ミュンヒハウゼンはある日、謎の甲冑騎士が月硝子を壊滅させたことを知る。それは狂乱を貪る都市の崩壊を告げる事件だった。極限の欲望を描く、近未来エンタメ。
 
生存賭博
吉上 亮
新潮社
2016-04-28