高野が警察手帳を紛失したらしい。柴崎警部は頭を抱えた。彼女はその事実をあっさり認める。
だが捜査を続けるうち、不祥事は全く別の貌を見せはじめた。
少年犯罪、ストーカー、老夫婦宅への強盗事件。盗犯第二係・高野朋美巡査は柴崎の庇護のもと、坂元真紀署長らとぶつかりながら刑事として覚醒してゆく。
迫真のリアリティ。心の奥底に潜むミステリ。最高峰の警察小説がここに。
 
安東 能明
新潮社
2016-04-28