陰謀、青春、冒険、友情、逆転、活劇、そして世界の秘密。
人間の代わりに八咫烏の一族が支配する世界=山内、この世界を統治する宗家の近衛集団「山内衆」を養成するための訓練学校「勁草院」は15歳から17歳の少年たちが集められ、全寮制で上級武官になることを目指した、厳しい生活が待ち受けている。雪哉も新入生の一人。若宮の近習であった経歴や自らの経歴はあえて明かさず、勁草院での日々がはじまったものの、そこに待ち受けていたのは、若宮の母の実家である西家の御曹司・明留を中心とする若宮派のグループと、廃太子された若宮の兄・長束を再び皇太子へと推す南家系統の公近グループの激しい対立、さらに兄弟の父である金烏代の意向を重視する教授陣――間近と見られていた、若宮の即位が神官たちによって延期が決まるという不穏な空気の中で事件は次々に起こる……。

空棺の烏
阿部 智里
文藝春秋
2015-07-29
定価 1,620円
364ページ