新刊ミステリ ・ 新刊SF 【 ミステリーアイ 】

                        《ミステリー・SF・ホラー・ファンタジィ小説》 今月の新刊発売リスト。これから出る本。本日発売。

August 2015

高校の同級生だった刑事と新聞記者。ふたりは同じ後悔を背負っていた。
新聞社の支局長として20年ぶりに地元に戻ってきた記者の福良孝嗣は、着任早々、殺人事件を取材することになる。被害者は前市長の息子・野本で後頭部を2発、銃で撃たれるという残酷な手口で殺されていた。一方、高校の陸上部で福良とリレーのメンバーを組んでいた県警捜査一課の芹沢拓も同じ事件を追っていた。捜査が難航するなか、今度は市職員OBの諸岡が同じ手口で殺される。やがて福良と芹沢の同級生だった小関早紀の父親が、20年前に市長の特命で地元大学の移転引き止め役を務め、その後自殺していたことがわかる。早紀は地元を逃げるように去り、行方不明になっていた……。

十字の記憶
堂場 瞬一
KADOKAWA/角川書店
2015-08-29
定価  1,836円
360ページ

今年の秋10月から放送開始の原作がミステリー小説のアニメとTVドラマを簡単にまとめてみました。櫻子さんと掟上今日子が注目かな。

【TVアニメ】
・探偵チームKZ事件ノート 原作:藤本ひとみ   ・NHK Eテレ 10/7~
・すべてがFになる THE PERFECT INSIDER 原作:森博嗣 ・フジテレビ ほか
・<物語>シリーズ ファイナルシーズン「終物語」 原作:西尾維新
・櫻子さんの足下には死体が埋まっている 原作:太田紫織  ・TOKYO MX ほか

【TVドラマ】
・無痛〜診える眼〜    原作:久坂部羊「無痛」
10月~フジテレビ系、水曜22時、主演:西島秀樹
医療刑事ドラマ。「神の診察眼」を持つという西島秀樹演じる天才医師が、その観察眼を武器に、医療的観点から事件を解決していく。

・青春探偵ハルヤ    原作:福田栄一「エンド・クレジットに最適な夏」
10/15~日本テレビ系(読売)、木曜23時59分、主演:玉森裕太(Kis-My-Ft2)
一話完結型の探偵ドラマ。頭脳明晰な大学生・晴也が事件を痛快に解決していく。

・掟上今日子の備忘録    原作:西尾維新「忘却探偵シリーズ」
10月~日本テレビ系、土曜21時、主演:新垣結衣
お金をこよなく愛する美女探偵・ 掟上今日子。 寝てしまうと記憶が1日ごとにリセットされる「忘却探偵」。

【秋放送 スペシャルドラマ】
9/5  山村美紗「名探偵キャサリン 花の棺」  テレビ朝日
9/13 夢枕獏「陰陽師」     テレビ朝日
9/20 笹本稜平「所轄魂」   テレビ朝日
10/2 連城三紀彦「私という名の変奏曲」  フジテレビ
10/5 有川浩「図書館戦争 BOOK OF MEMORIES」  TBS
11月 逢坂剛「MOZUスピンオフ「大杉探偵事務所」」  TBS


青春探偵ハルヤ (創元推理文庫)
(「エンド・クレジットに最適な夏」 改題)
福田栄一
東京創元社
2015-08-29

角川文庫・角川ホラー文庫の新たなキャラクター・エンタテインメント小説を対象とした文学賞「角川文庫キャラクター小説大賞」に、225作の応募作品が集まり、物語の面白さと魅力的なキャラクターの両方を兼ねそなえた第1回受賞作が、2015年8月27日に発表されました。贈賞式は2015年秋に都内で開催。受賞作品は、角川文庫として2016年春頃に刊行予定。

・大賞 賞金150万円
『美大探偵(仮)―《カジヤ部》部長の小推理―』  栁瀨みちる
長原あざみは樫乃木美術大学の1年生。立体造形科に所属の「ぼっち」だ。休み明け、学校に来ると同級生の作品が変形しており、あざみは疑いをかけられてしまう。上手く弁明できずにいたあざみに声を掛けてくれたのは、人好きする雰囲気を持つ、同じ学科の研究生・梶谷七唯。事情を訊いた彼は、本当のことを調べようと言いだし、学校中を奔走して真相を見抜く。それからあざみは、梶井が部長を務める謎のサークル《カジヤ部》に参加することになり、様々な日常の謎に巻き込まれていく。そんな中、樫美のある研究生が恐喝をしているという週刊誌の記事が出て……。  ( 東京都品川区出身 美大卒 35歳女性)

・奨励賞 賞金20万円
『ちゃぶ台探偵の事件簿』  天乃辺哲
赤松小夜子は探偵にあこがれて神戸の調査所に就職したが、仕事はネコ探しや浮気調査ばかり。そんな毎日に嫌気がさしていた小夜子は、古道具屋で祖母の家にあったような小さな丸いちゃぶ台を見つけ、思わず買ってしまう。だがそのちゃぶ台には余計なもの──50年前に亡くなった名探偵・西園寺丈太郎のゆうれいがついていた。わがままで常識外れな丈太郎に頭を痛めながら今日もネコ探しに精を出していると「ざしきわらしが家にいると言うおばあちゃんの話」を耳にする。本気にするでもなく丈太郎にその話をすると、何かウラがあると言い出して……!? ( 兵庫県神戸市出身 香川県丸亀市在住 男性)

『コハルノートへおかえり』  石井颯良
高校生のゆかりは友達とケンカし、雨の中をずぶ濡れで帰っていた。そんな彼女に傘を差しだしてくれたのは、商店街の端っこにアロマとハーブの店を構える朝霧という男だった。彼のおかげで仲直りのきっかけを得たゆかりは、この店、コハルノートで手伝いをすることになり、店にはアロマオイルやハーブにまつわる謎や事件が舞いこんでくる。そんな日々を過ごすうち、ゆかりは朝霧に憧れともいえる暖かい気持ちを抱き始めるが、朝霧が失踪してしまい……。 ( 埼玉県板戸市出身 東京都板橋区在住 32歳女性)

<選考委員>(順不同)
小坂崇氣(株式会社ニトロプラス代表取締役社長)、石井千湖(書評家)、タニグチリウイチ(書評家)、高橋美里(オリオン書房書店員)、角川文庫キャラクター文芸編集部

時代を代表する優れた小説・戯曲に贈られる「第51回谷崎潤一郎賞(主催:中央公論新社)」は、江國香織『ヤモリ、カエル、シジミチョウ』が受賞と8月24日に発表されました。賞金100万円、贈呈式は10月13日東京・丸の内のパレスホテル東京。
また、中堅以上の作家を対象としたエンタメ作品に贈られる「第10回中央公論文芸賞(主催:中央公論新社)」は、篠田節子『インドクリスタル』と中島京子『長いお別れ』の2作が受賞と8月26日発表されました。賞金各100万円、贈呈式は10月13日東京・丸の内のパレスホテル東京。

インドクリスタル
篠田 節子
KADOKAWA/角川書店
2014-12-20

京極夏彦さんの公認で、人気シリーズ『百鬼夜行』の世界観や登場人物を生かした オリジナル小説<シェアード・ワールドシリーズ「薔薇十字叢書」> を出版社の枠をこえて刊行していくと8月28日に発表されました。
10月には、KADOKAWAと講談社から計4作品が刊行されます。

【第1弾】 10月発売予定
・KADOKAWA 富士見L文庫
『天邪鬼の輩』    著:愁堂れな/絵:遠田志帆、
『桟敷童の誕』    著:佐々木禎子/絵:THORES柴本
・講談社X文庫ホワイトハート
『ジュリエット・ゲェム』          著:佐々原史緒/絵 :すがはら竜
『石榴は見た 古書肆 京極堂内聞』 著:三津留ゆう/絵:カズキヨネ

【第2弾】 11月発売予定
・KADOKAWA 富士見L文庫
『神社姫の森』         著:春日みかげ /絵:睦月ムンク
・講談社ラノベ文庫
『ヴァルプルギスの火祭』 著:三門鉄狼/絵:るろお

京極夏彦『百鬼夜行』シリーズは、戦後まもない東京を舞台に、妖怪(実体として出てこない)に関連して起こる様々な奇怪な事件を描く。憑物落とし、拝み屋を生業として事件を紐解く「京極堂」こと古本屋の主人・中禅寺秋彦、「薔薇十字探偵社」の私立探偵・榎木津礼二郎、小説家・関口巽などが活躍する。

文庫版 鉄鼠の檻 (講談社文庫)
定本 百鬼夜行 陽 (文春文庫)
京極 夏彦
文藝春秋
2015-01-05

殺し屋・劉欣(モテモテ) VS 間者集団胡蝶の頭目!? 
命を賭けた最終決戦の行方は? 連れ去られた父母を救うため、長安へ向かった劉欣。後を追う美少女仙人・僕僕と王弁は途中、タシという少女と出会う。タシは不治の病だが、王弁が近くにいるとそれだけで良くなる。しかし離れると悪くなり……、薬師・王弁はどう治療すべきか悩む。一方、胡蝶の頭目は劉欣の仙骨を手に入れるため遂に始動!シリーズ最新長編。

恋せよ魂魄 僕僕先生 [ 仁木英之 ]恋せよ魂魄 僕僕先生 [単行本]
仁木 英之  新潮社  2015-08-31
定価 1,512円  255ページ

戦場でも事件は起きるし、解決する名探偵がいる。
1944年6月、ノルマンディー上陸作戦が僕らの初陣だった。特技兵(コック)でも銃は持つが、主な武器はナイフとフライパンだ。新兵ティムは、冷静沈着なリーダーのエド、お調子者のディエゴ、調達の名人ライナスらとともに、度々戦場や基地で奇妙な事件に遭遇する。不思議な謎を見事に解き明かすのは、普段はおとなしいエドだった。忽然と消え失せた600箱の粉末卵の謎、オランダの民家で起きた夫婦怪死事件など、戦場の「日常の謎」を連作形式で描く、青春ミステリ長編。

戦場のコックたち
深緑 野分
東京創元社
2015-08-29
定価  2,052円
349ページ

終戦工作をめぐる文書に隠された秘密とは?
鎌倉の豪邸に住む資産家・竹宮家の書庫から発見された、『木蓮文書(マグノリア・ドキュメント)』。当主の娘である菜々花に依頼され、従兄の恭一が文書を読み解いていくと、第2次世界大戦中の昭和19年、海軍和平派と大学教授らが企てた終戦工作をめぐる内容だと判明する。しかし、文書の解読と前後して、竹宮家の周辺では不審な出来事が相次ぐ。全ては『木蓮文書』を狙ったものなのか? やがて、事態は思いがけない方向へ……。 日本推理作家協会賞受賞作家による、圧巻の長編ミステリ!

終戦のマグノリア
戸松 淳矩
東京創元社
2015-08-29
定価 2,160円
352ページ

その青春(ミステリ)は間違っています。
紫風祭。藤ヶ崎高校学園祭を早伊原樹里と回ることになった春一は、その道中で相次いで"謎"に遭遇する。開会式で用いる紙ふぶきの消失。模擬店と異なる宣伝看板を並べる実行委員。合わない収支と不正の告発。初夏の一大イベント真っただ中で起こる事件を追う中で、二人は学祭実行委員長・篠丸の暗躍を知る......。正義とは何か。犯人は誰か。切なくほろ苦い青春ミステリ、第2弾。
314ページ

私に解けない病気(ナゾ)はない。天才女医の名推理、開幕。
外科医を辞め、内科医としての修業を積むべく、天医会総合病院の門を叩いた小鳥遊優は、そこで運命的な出会いを果たす。天久鷹央(あめくたかお)。空気を読めず、人とのコミュニケーションに難がある彼女は、しかし日本最高峰の頭脳を持つ天才女医だった――。宇宙人による洗脳を訴える患者。謎の宗教団体。そして、院内での殺人。鷹央と小鳥、二人の出会いを描いた長編メディカル・ミステリー。
398ページ

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