新刊ミステリ ・ 新刊SF 【 ミステリーアイ 】

                        《ミステリー・SF・ホラー・ファンタジィ小説》 今月の新刊発売リスト。これから出る本。本日発売。

July 2015

知られたくない、でも忘れられない過去がある――。
なぜ父は幼い自分を捨てて失踪し、死んでしまったのか――。母の四十九日を終えた岩崎俊也は、両親が青春時代を過ごした北海道の運河町へと旅立つ。二十年前、父はこの運河町で溺死してしまった。遺品となった1枚の古いモノクロ写真には、家族に決して見せたことのない笑顔が写っていた。事故の直前まで飲んでいた硝子町酒房の店主によれば、同じ法科大学漕艇部員だった彼の妻の密葬に参加するために滞在していたという。さらに父の後輩からは、昭和44年に漕艇部内で起きたある事件を機に、陽気だった父の人柄が激変してしまったことを知る。父は事件に関係していたのだろうか?家族にさえ隠し続けていた苦悩とは?死の真相に近づくにつれ、胸の内に膨らむ想い。果たして、父の過去を暴く権利が、ぼくにあるのだろうか……。ぬぐいきれない恥辱と罪悪感。嘘よりも哀しい、沈黙の真相とは!? 

砂の街路図
佐々木 譲
小学館
2015-07-29
定価  1,620円
285ページ

陰謀、青春、冒険、友情、逆転、活劇、そして世界の秘密。
人間の代わりに八咫烏の一族が支配する世界=山内、この世界を統治する宗家の近衛集団「山内衆」を養成するための訓練学校「勁草院」は15歳から17歳の少年たちが集められ、全寮制で上級武官になることを目指した、厳しい生活が待ち受けている。雪哉も新入生の一人。若宮の近習であった経歴や自らの経歴はあえて明かさず、勁草院での日々がはじまったものの、そこに待ち受けていたのは、若宮の母の実家である西家の御曹司・明留を中心とする若宮派のグループと、廃太子された若宮の兄・長束を再び皇太子へと推す南家系統の公近グループの激しい対立、さらに兄弟の父である金烏代の意向を重視する教授陣――間近と見られていた、若宮の即位が神官たちによって延期が決まるという不穏な空気の中で事件は次々に起こる……。

空棺の烏
阿部 智里
文藝春秋
2015-07-29
定価 1,620円
364ページ 

誰かを守ろうとして何かを犠牲にしてきた男たち。
マフィアの支配する街エルガストルムで、宅配から殺しまで、何でも請け負う便利屋を営むニコラスとウォリック。少女ソフィアは死にゆく身と知りながら、彼らに不思議な依頼をした――"あと3年、匿って"。やがて、見慣れない二人組ダリオとヨハンが現れ、親しくなるウォリック。だがソフィアの真の願いに気づいた時、衝撃の闘いが幕を開ける! 人気コミック&アニメ、オリジナルノベライズ。

定価 562円
229ページ

お天気はゼッタイにえこひいきしない――。
天気予報が大嫌いな気象予報士・菜村蝶子と幼なじみの探偵・右田夏生の元に舞い込んでくるささやかな、でも奇妙な依頼の数々。降らなかったはずの雨や半世紀以上前の雷探し、"誘拐"されたバイオリンや早咲きの桜に秘められた想いを解き明かす鍵は天気予報! 明日の天気を願う時、それは誰かの事を想う時――。あなたの心の雲もきっと晴れるハートウォーミングお天気ミステリー。

刑事と極道、二匹の龍が署長暗殺の真相に迫る!
新宿を埋め尽くす大学建設反対デモの大群衆。その渦中、鎮圧に乗り出した新宿第二署長が何者かに殺された。裏社会の思惑と日韓民族問題が絡む中、水面下で調整に動いていた極道の竜哉が容疑者に! 少年時代の復讐と警察組織の闇を追うために、強い絆で結ばれた竜哉と密かな協力関係を結ぶ刑事のイクオは、事件に隠された真相を追う!人気コミックス&TVドラマのオリジナル小説第3弾。
254ページ

いろんな思いを抱いて、人は花屋にやってくる。時にはよからぬ企みも!?シリーズの醍醐味もいっぱいのほんわか事件簿。  ●  ポプラ社  予価 1,620円 
 
☆ 著者の他作品

税理士としての経験を買われ、京都府警に特別資格者枠で “中途採用”さ れた戻橋京一郎。「監察官をさらに監察する」新設部署の室長に抜擢された戻橋は、着任早々、密告電話を受ける。それは、組織的な犯罪隠蔽のほんの端緒に過ぎなかった。愚直な信念に生きる刑事を描く、文庫書下ろし新シリーズ。 ●  講談社文庫 予価 745円 
 
☆ 著者の他作品
 

つかの間千草苑を離れ、亡き妻との思い出のある地へと旅立つ祖父の木太郎。黄昏時、波打ち際に佇む彼に囁きかけるものは(「浜辺にて」)。若さ故の迷いから、将来を見失ったりら子が、古い楠の群れに守られた山で、奇妙な運命を辿った親戚と出会う(「鎮守の森」)。ひとと花。緑たちの思いが交錯する物語。花咲家のひとびとが存在するとき、そこに優しい奇跡が起きる。書下し連作短篇全六話。  ●  徳間文庫 予価 691円 
 
☆ 著者の他作品
花咲家の休日 (徳間文庫)
村山 早紀
徳間書店
2014-09-05
 

わたしはまだ、なにをも知ってはいないのだ。
ひとにものを訊く意味も。ひとにものを伝える意味も。彼女は異邦でふたたび、自らの人生をも左右するような大事件に直面する。彼女は何を見、何を聞き、何を胸に刻んだのか。2001年、雑誌の仕事でネパールに向かった太刀洗万智。王宮で王族殺害事件が勃発し、彼女はジャーナリストとして取材を開始するが…。疑問と苦悩の果てに、太刀洗が辿り着いた痛切な真実とは?『さよなら妖精』から十年のときを経て、高校生だった太刀洗万智は、異邦でふたたび大事件に遭遇する。<ベルーフ>シリーズ、渾身の書き下ろし最新作。

王とサーカス
米澤 穂信
東京創元社
2015-07-29
定価 1,836円
413ページ

2015年10月20日(火)、講談社が新文庫レーベル「講談社タイガ」を創刊します。A6判文庫版そして全点新作、さらに、すべてシリーズ作品とのこと。発売日は毎月20日頃、毎月4冊程度の刊行予定。値段は本体価格 600円~900円。

~講談社のコメント~
1982年に創刊された講談社ノベルスは若い読者に支持され、『十角館の殺人』『姑獲鳥の夏』『すべてがFになる』をはじめ、今なお読み継がれている作品を刊行し続けてきました。創刊から30年を超え、私たちはもう一度「今の」若い読者に向けて――。これからの30年読み継がれる「今の」レーベルをつくるときが来たと感じています。講談社は、日々の生活に小説がなくてはならない小説偏愛者のために、エンタテインメント小説の新スタンダードとなるべく、新レーベル「講談社タイガ」を創刊します。

<現時点の予定作家>
相沢沙呼 アイダサキ 青崎有吾 青柳碧人 秋田禎信 浅井ラボ あざの耕平 雨木シュウスケ 天祢涼 天野頌子 彩坂美月 綾崎隼 大沼紀子 荻原規子 恩田陸 上遠野浩平 北山猛邦 京極夏彦 紅玉いづき 最果タヒ 榊一郎 三田誠 篠田真由美 周木律 白河三兎 城平京 須賀しのぶ 杉井光 高里椎奈 七尾与史 西尾維新 西澤保彦 似鳥鶏 二宮敦人 野崎まど 野村美月 長谷敏司 藤木稟 麻耶雄嵩 三津田信三 森博嗣 矢崎存美 山下貴光 山田正紀


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