新刊ミステリ ・ 新刊SF 【 ミステリーアイ 】

                        《ミステリー・SF・ホラー・ファンタジィ小説》 今月の新刊発売リスト。これから出る本。本日発売。

January 2015

限られた時の中で精一杯自分たちの命を生きた恋人たちの旅の記録。
なぜ、ふたりは引き離されなければいけなかったんだろう?わたしの魂はどこへ行くのかな?もう寛ちゃんと二度と会えなくなっちゃうのかな?そんなことないよね?それじゃ、あまりにも悲しすぎるもの。ありがとうね、寛ちゃん。坊やをよろしくね――。きみの声を頼りに、遠い遠い彼方の地に向かって、ひたすらペダルを漕ぎ続けるよ。そして、いつかきっときみを見つけてみせる。約束するよ。だからいまは、その日まで、さよなら、ぼくの愛しい奥さん――。戦時下に空襲に遭い、以来いつも怯えているナイーブすぎる祖父・寛太から、真は旅に同行するよう誘われた。どうしても今、寛太が会わなくてはならない人とは。語られる、せつなく悲しい愛の物語。寛太が自転車で、旅に出た本当の理由。『いま、会いにゆきます』から12年、著者が描きたかった真の愛のかたちが、今ここに。

壊れた自転車でぼくはゆく
市川拓司
朝日新聞出版
2015-01-07
定価 1,620円
288ページ

提督誘拐事件。幻の財宝探し、海賊を襲う連続殺人――。
西洋に位置する〈王国〉。かつて海域を暴れ回っていた海賊たちは、王室海軍提督バロウズの活躍により一掃され、王国は平穏の時代を謳歌していた。しかし、謎多き男アルバート・リスターが率いる海賊連合〈南十字星〉により、バロウズ提督は誘拐されてしまう。身柄と引き替えに、海賊への特赦を出せというリスターの要求は、とうてい受け入れがたいものだった。提督を見殺しにすれば、王国の議会や民衆が黙ってはいない――そこで海軍は、剣の名手アラン・クリフォード大尉を海賊に仕立て上げ、〈南十字星〉の様子を探らせることにした。アランに与えられたのは、一隻の海賊船と、元名優で現在は海軍少佐の元で働ダニエル・くソープという協力者。見事な演技力と適当な性格を併せ持つソープに振り回されながらも、アランは何とか乗組員を揃え、大海原に乗り出すこととなった。謎の青年海賊と海軍大尉の運命が交わるとき、思いもよらぬ連続殺人事件の幕が上がる――。

定価 1,944円
333ページ

若き兄弟が夢と勇気を胸にゴールド・ラッシュで沸く新大陸に挑んだ――。
江戸末期の文政年間、小笠原の父島に漂着した娘とアメリカ人の元捕鯨船乗りの間に生まれた兄・丈二、弟・子温。米国の捕鯨船フランクリン号の副長だった弱冠二十歳の日本人・ジョン・マンとの運命的な出会いにより、大航海への夢を二人は募らせていく。当時、海の向こうのアメリカは西部のゴールド・ラッシュで沸いていた。一攫千金を夢見た人々が殺到し、一族の事業拡大を狙うチャンタオも、片腕のルーパンとサンフランシスコ(桑港)へ向かう。途中立ち寄った父島では、丈二と子温の素質を見抜き船に乗せた。無事にたどり着いた新天地でルーパンはパンダ作業着店を開業。店を手伝う丈二と子温たちが、妻を殺したサントス一味に復讐を誓うリバティー・ジョーと出遭ったことから思わぬ展開に―卑怯な手段も辞さず罪なき人々も簡単に命を奪うが、用心深い極悪集団を相手にはじまった大作戦。日・米・中の友情と勇気が仕掛けた死闘の行方はいかに!?

桑港特急
山本 一力
文藝春秋
2015-01-29
定価  1,782円
557ページ

人はなぜ過ちを犯すのか。
3月11日、宮城県沖を震源地とする巨大地震が発生し、東北地方は壊滅的な打撃を受けた。毎朝新聞社会部記者の大嶽圭介は志願し現地取材に向かう。阪神・淡路大震災の際の〝失敗〟を克服するため、どうしても被災地に行きたかったのだ。被災地に入った大嶽を待っていたのは、ベテラン記者もが言葉を失うほどの惨状と、取材中に被災し行方不明になった新人記者の松本真理子を捜索してほしいという特命だった。過酷な取材を敢行しながら松本を捜す大嶽は、津波で亡くなった地元で尊敬を集める僧侶の素性が、13年前に放火殺人で指名手配を受けている凶悪犯だと知る……。あなたなら、その時、何ができるだろう?最大の挑戦にして、最高到達点。心を撃ち抜く衝撃の社会派ミステリ誕生。

雨に泣いてる
真山 仁
幻冬舎
2015-01-28
定価 1,728円
295ページ

人を真実へと導く “剣” か、 “魔法” か、それとも――?
霧深いなか、道案内の剛力たちに守られながら、ニザマの地方官僚の姫君ユシャッバとその近衛兵の一行が尾根を渡っていた。陰謀渦巻く当地で追われた一行は、山を下った先にある港町を目指していた。剛力集団の中には、鳥飼のエゴンがいた。顔に大きな傷を持つエゴンは言葉をうまく使えないが、鳥たちとは、障害なく意思疎通がとれているようだ。そんな彼の様子を興味深く見ていたのは、他ならぬユシャッバだった――。超弩級リブライアン・ファンタジー、再臨。

定価 2,160円
664ページ

大友鉄の一人息子・優斗が行方不明に――。父を訪ねて高速バスに乗った優斗は移動中に忽然と姿を消してしまう。誘拐か事故か!? 張り巡らされた罠はあまりに大胆不敵だった。  ●  文春文庫 予価 734円 

☆ 著者の他作品

宗教組織の施設に宿泊することとなる。その新宗教は、サメを神とする、一風変わった教団だった。だが、宿泊中に、教団の教祖が惨殺され……!?<観察者>にして、生物探偵・鳶山は、教団の秘密と、殺人事件の謎を解き明かせるのか!? 観察者<ウォッチャー>シリーズ最新作。  ●  講談社ノベルス  予価 864円 

☆ 著者の他作品
憑き物 (講談社ノベルス)
鳥飼 否宇
講談社
2013-05-08
 

小学六年生の美々加は、バツイチ独身のママ・菜摘と二人暮らし。最近は保健室の神田先生に宝塚のレビューの動画を見せてもらうのが楽しみだ。大好きなママに熊田剛という恋人ができてから、美々加は道草をして、わざと帰りを遅らせるようになった。十二歳の誕生日まであと5日という放課後、黒猫のあとをつけ、巨木の根元の空洞をくぐり抜けた美々加は、知らない家で目を覚ました。くみ取りトイレとダイアル式電話。見知らぬ家族に「さら」と呼ばれ、パニックになる美々加。わたしは「さら」じゃなくて「みみか」。いったいここはどこ? この人たちは誰? ● 講談社 予価  1,836円 

☆ 著者の他作品
中等部超能力戦争 (双葉文庫)
藤野 千夜
双葉社
2010-06-10

おじいちゃんが死んで、夏休みが終わったら、世界がすこし変わっていた――。中学三年生のハルと、小さなデザイン事務所で働く、29歳のダイチ。気付くとふたりは、いつもと「すこし違う」世界に迷い込んでいた。白いうさぎ、ふたごのバーテン、会えない手品師、青いワンピースの女……不思議でどこかなつかしいこの世界に、ふたりはこのままいたいのか、抜け出したいのか。一作ごとに違う風景を見せてくれる若手実力派作家の待望の長編は、横浜が舞台の“ワンダーランド” 。 ●  講談社  予価 1,728円 

☆ 著者の他作品
ふたつの星とタイムマシン
畑野 智美
集英社
2014-10-24

「座敷童子のいる場所は必ず富み、必ず幸いにめぐまれる」困窮する野笛藩の美女くらべを勝ち抜いた十四歳の今井一期(イチゴ)は、江戸城大奥に入り、五十年前に出ていってしまった座敷童子を連れ帰ってくるよう命じられる。イチゴは江戸城に向かう道中、悪漢一味に駕篭を襲われるも、濃紺の羽織の若侍に助けられ、事なきを得る。男子禁制、女ばかりが千人も暮らすかしましい大奥では、さまざまな噂が飛び交い、華やかな行事が絶えることなく続いていた。ある日、御年寄の嵐山の墓参に付き添ったイチゴは、黒法被の男衆に攫われそうになる。すんでのところで助かったイチゴは、再び大奥にて座敷童子を探そうとするが――。  ●  講談社  予価 1,404円 

☆ 著者の他作品
幻想探偵社
堀川 アサコ
講談社
2014-10-15

 

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